「先生、先週は来れなくてすみませんでした。」
「いえいえ、じゃあ治療に入りますね。他に気になるところはありますか?」
「あの、タバコを吸わないんですけど、前歯の根元にあるヤニみたいな奴ってなんですかね?」
「あーこれは虫歯ですよ〜。進行しない虫歯なので、緊急性は少ないですけどね。
やらなくても、いいですが、どうしますか?」
「いやー、昔から気になっていたので、治療してください!!」
「そうですよね、目立ちますからね。じゃあ今日は前回の治療と合わせて、3本やりましょう。」
「お願いします。」
これは、昨日、私が夕方6時から予約していた歯医者でのやり取りです。
なぜ、このような話をしたのかと言いますと、あらゆるビジネスに役に立つと思ったからです。
それは、どういったことかというと。
本人が問題意識を持っているものは売りやすいということです。
逆に、問題意識を持っていないものは売れないということです。
さらに、私の場合、その前歯の根元のヤニのようなものが、虫歯だから
治したかったのではありません。
じゃあ、何が欲しかったのでしょう?
かなり、マーケティングオタクになっているあなたでしたら、わかるはずですね?
では、答えを言いましょう。
それは、人前で気にしないで笑えることで、初対面の人とも積極的に会うことができるということです。
私は、このベネフィットが欲しかったから、歯医者に行ったのです。
今まで、勉強してきたことが実体験として理解できたことが良かったですが。
こうやって、自分が何か商品を購入する時に、何が欲しいかを考えてみるということは
とても重要なリサーチ活動になります。
それは、コンビニでおにぎりを買う時でもいいですし、ガソリンを買う時でもいいのです。
じゃあ、コンビニでおにぎりを買う時、実際は何を買っているのかというと、
面倒臭さからの解放を買っているのかもしれませんし、
お気に入りのガソリンスタンドで入れる時は
安心感とかを買っているのかもしれません。
これは、あくまでも、私の感情ですので、あなたの場合はどうだかは知りませんが。
でも、間違いなく私たちは
気持ちの変化を買っているのです。
これを知っているかどうかで、あなたの将来が大きく変わってしまうくらいの
重要な概念です。
ぜひ、今日は感情ということに注意して1日を過ごしてみてください。
では、素敵な週末をお過ごし下さい。
追伸:十数年ぶりに、前歯のヤニみたいな虫歯が無い歯を見るのが
嬉しくてしょうがないです。
歯医者さんありがとうございました。
自分の行動パターンを感情変化で分析すると、面白いくらい偏りがある事が分かります。
行動の動機は単純な所にあるんですよね!それを相手に置き換えたら簡単な事なのですが、つい売り手目線で物事を考えてしまう。
今日1日、自分の感情変化を意識して過ごしてみます。