コミュニケーションとイチジクとの共通点は?

「先生、今朝取れたやつだけど、これ持ってくか?」
前にも紹介したことがあるけど、施術をさせていただいている患者さんで
肺気腫があって、ほんの3メートルくらい歩くと
酸素飽和度が91%くらいに減ってしまう患者さんがいます。

なので、呼吸苦があって通常の生活動作に支障があります。
それなのに、朝早く娘さんに来てもらって
イチジクを俺のために用意してくれていたのです。

イチジクの思い出は、小学生の頃には
まだまだ、川のそばにイチジクの木があって、よく勝手にもいで
食べていました。

トロトロして甘くて、何よりも
一緒に遊んでいる友達と食べているということが一番の美味しさの重要ポイントだったと今となっては思います。

あなたにとってのイチジクはスーパーで並んでいるその他多くの食品の一部だと思いますが、朝娘さんに来てもらって用意してくれた患者さんにとってのイチジクは、人生そのものだと。

というのも、イチジクの木は植えてすぐには甘い果実はならないと教えてくれました。
だいたい5、6年目くらいから甘くなってくると。
なので、それまでは虫がつかないように、消毒をしたり、果実の形を観察したりして、状態を確認しなければならないようなのです。

実の膨らみ方もその都度変化するみたいなので、細かな観察が欠かせないと。

でも、それだけ繊細な観察をしていて、やっとの事で甘い果実ができるようになった、6年目くらいで、木の寿命も終わってしまうと
教えてくれました。

実質甘い実を食べれるのは、1、2年だそうです。

要するに1、2年のために、残りの4年はじっと耐えているということです。

今の時代は、インスタントに結果を求められる時代だし、たいていの人が
すぐに、簡単に、という言葉に惹かれてものやサービスを買っているじゃないですか、
ただ、俺は本質的には違うと思っています。

すぐに、簡単に手に入るものは、むしろ価値がないと思っています。

ただ、ビジネスでは

結果が全て

ということを言われます。
もちろんそれは正しいと思いますし、その過程はどうでも良いと思います。

ですが、その結果に至るまでの過程にこそ重要なポイントが隠されていると
思っています。

必ず結果にはそれ相応のプロセスがあると。

どれだけ、人が見ていないところで自分自身の負荷をかけれるのかが
ポイントだと思います。

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