確定申告とお客さん

3月になると、毎年のようにやってくるイベントがある。
そう、確定申告だ。

毎年のことだから慣れてはいるんだけど、やっぱり面倒くさい。
領収書を整理したり、売上を計算したり、経費をどう処理するか考えたり…。
あれこれやってると、「もうちょっと普段からちゃんと記録しておけばよかった…」と後悔する。

でも、今年の確定申告はちょっと違った。
計算をしている途中で、ふと気づいたことがあったんだ。

数字の向こうにいる「お客さん=患者さん」

売上を確認していると、ふと「このお金はどのお客さんが払ってくれたんだろう?」と考えた。

普段は「売上=仕事の結果」としか見ていなかったけど、実際には、その一つひとつの数字の裏には、お客さんの顔がある。

例えば、腰の痛みで苦しんでいたあの患者さん。
最初は「もう歩くのも辛い」と言っていたけど、施術を重ねるうちに、「この前、久しぶりに散歩したよ」と笑顔を見せてくれた。

または、ずっと肩の痛みに悩んでいたあの女性。
「孫と遊ぶのが楽しいけど麻痺があるから」と言っていたけど、施術の後に「今日は肩の調子が良かったわぐっすり眠れそうです」とホッとした顔をしていた。

確定申告のための「数字」を見ているはずなのに、そこにはただの売上じゃなくて、俺が関わった人たちの物語が詰まっていることに気づいた。

「売上」ではなく「感謝」

仕事をしていると、つい「売上を増やさなきゃ」「経費を抑えなきゃ」と考えがちだ。
もちろん、それも大事。事業を続けていくためには、お金の管理は欠かせない。

でも、確定申告をしていると、改めて「このお金は、お客さんが俺の施術に価値を感じて払ってくれたものなんだ」と実感する。
そう考えると、「売上」という言葉よりも、「感謝」という言葉の方がしっくりくる。

お客さんが信頼してくれたから、仕事が成り立っている。
そのことを忘れちゃいけないな、と思った。

あなたの「数字」の裏にあるものは?

確定申告って、ただの税務処理の作業かもしれない。
でも、俺にとっては仕事を振り返る時間でもある。

もしあなたも仕事をしていて、確定申告をする機会があるなら、ちょっとだけ考えてみてほしい。
「この数字の向こう側には、どんな人がいるんだろう?」

そう思うと、お金は単なる数字じゃなくて、自分の仕事の証だってことがわかる。

今年の確定申告は、ただの面倒な作業じゃなかった。
「また頑張ろう」と思える、ちょっとした振り返りの時間だった。

あなたにとって、確定申告はどんな意味を持っていますか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です